ウフィツィ美術館 編 ②
前回につづきまして「ウフィツィ美術館」です。
ブログでご紹介する内容は、実際に私が見たもの・体験したものになりますので、美術館全体のごく一部りなります。

ミケランジェロの「聖家族」1507年頃の作品です。
明るめの色鮮やかな色彩で衣服も光沢感がありますね。
彫刻も手掛けたミケランジェロらしく、女性のマリアも筋肉隆々です。
システィーナ礼拝堂の「アダムの創造」「最後の審判」あたりも同じく筋肉質で力強い表現がなされています。
なお、この額装はその当時のままであり、5つの頭部が突き出ています。
後に男性も5人描かれており、何か関係があるのでしょうか。

続きまして ラファエロ「ヒワの聖母」1505-06年頃の作品
ラファエロ特有の柔らかな表現ですね。ちなみにヒワとは小鳥の種類であり、画面左側の幼い洗礼者聖ヨハネの手の上にとまっています。そのヒワをイエスが撫でている様子です。
これとよく似た作品に、ウィーンの美術史美術館所蔵の「牧場の聖母」があります。

こちらはピエロ・デラ・フランチェスカ
「ウルビーノ公夫妻像」1465-1472年頃の作品です。
夫人の額が広いのは、その当時の流行だそうです。
また男性の鼻が独特な形をしているのは、戦闘中に負った傷によるものとされています。
さらに彼の右目は戦闘で失明していたことが知られており、肖像画では彼の左側の顔が描かれていると言われています。

ここで作風が変わりまして、グイド・レーニ
「ゴリアテの首を持つダヴィデ」1605年頃の作品
かなりドラマチックな表現になっています。後述しますが、かなりカラバッジォの作風に近いですね。
若き羊飼いであったダヴィデはペリシテ人との戦いで、身の丈3メートルもの大男ゴリアテに対し、投石の一撃だけで彼の額を打ち抜き即死させてしまいます。そしてゴリアテの剣を取り、彼の首を切り落としたシーンを描いています。
この勝利により、ダヴィデはイスラエルの英雄となり、後にイスラエルの王として即位します。
こちらは古代ギリシャの彫刻家プラクシテレスの作品です。この像は紀元前4世紀に作られたもとされています。左側の作品は「ラオコーン像」でありライオンを象っています。ラオコーンは古代ギリシャの象徴的な動物であり、勇敢さや力強さを表しています。
右側の作品は「イノシシ像」これと同じものが、メルカート・ヌオーヴォ広場にありますね。幸運を呼ぶ象徴として大人気だそうです。亥年の私としては、かなり親近感が湧きます。


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/イタリア紀行-①/
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